人類を火星や金星に送りこむ場合、乗組員の健康維持や食料問題、心理状態の管理などの問題を解決しなければなりません。
SFの世界ではこの問題を解決するために、乗組員は「長期間の宇宙旅行を人工冬眠状態で過ごす」ということがよくあります。
ミレニアム統合生物学研究所のロベルト・F・ネスポロ氏やチリ・カトリック大学のフランシスコ・ボジノビッチ氏は、
冬眠する動物の体重とエネルギー消費量の関係を明らかにする研究を発表しました。
「2001年宇宙の旅」や「エイリアン」などのSF映画には、人工冬眠状態になって何十年あるいは何百年もの宇宙旅行を過ごすシーンが登場します。
冬眠というと、クマが巣穴にこもって長い冬を過ごす姿を思い浮かべる人も多いはず。
確かにクマは寒さの厳しい数カ月間を冬眠で過ごしますが、リスやコウモリのような小型の動物が行う冬眠とは異なります。
ネスポロ氏らがさまざまな冬眠する種のエネルギー消費量について調査したところ、冬眠中の動物の1日のエネルギー消費量は動物ごとにかなり
バランスが取れた状態に調整されていたとのこと。
例えば体重25gのオオコウモリや体重800gほどのリスなどの小型哺乳類の場合、体重1gあたりのエネルギー消費量はほぼ同じだったそうです。
小型哺乳類の場合は冬眠中に覚醒をはさみ、ためこんだ餌を食べたりため込んだ脂肪を消費したりします。
Source: GIGAZINE(ギガジン) 最新情報