驚愕のニュースがフランスから飛び込んできた。──なんと、約10年間、フランス文化省の人事部次長が、採用面接に訪れた女性たちに「利尿薬」を飲ませ、人目から離れたところに連れていき、自分の目の前で排尿させる行為をつづけていたという。しかも、男は被害女性たちの「経験」をExcelにまとめて記録していた──。仏紙「リベラシオン」が詳細に報じている。「地面でおしっこをしました。ほぼ彼の足元でした。屈辱的で恥ずかしかったです」
そう語るクレール(仮名)は、フランス文化省の高官クリスティアン・Nによる採用面接を受けた数十人の女性のうちの一人だ。この男の被害にあったすべての女性たちと同じく、彼女には一つの疑問があった。
「これほどの被害者を出しておきながら、なぜ一度も発覚しなかったのだろう?」
この事件における被害者の数たるや、めまいを引き起こすほどだ。2009年~2018年のあいだで、200人以上の女性──この男自身が作成したリストに基づく──が、気づかないうちに盗撮されたり利尿薬を飲まされたりしていたのだ。
フランス文化省や、グラン・テスト地域圏(「地域圏」は「州」に相当する行政区画)の文化局でも被害者が出ていた。この女性たちは全員、フランス文化省人事部次長から被害を受けた。
その男の目的とは、彼女たちに自制心を失わせ、目の前で排尿させることだった。
副知事を「盗撮」
事件が明るみになったのは、2018年6月15日。グラン・テスト地域圏の文化行政局でのことだった。
クリスティアン・Nは2年以上前からここに赴任していた。彼はモーゼル県の知事および副知事との会合の際に、テーブルの下で副知事の脚を盗撮したのだ。
同僚男性が現行犯で捕まえ、上層部に告発し、刑法第40条(非難すべき行為に気づいた場合は共和国検事に告発するという義務を定めている)に基づき、2019年10月に訴追されている。
クリスティアン・Nは無名の末端職員ではなかった。彼はこのとき、文化省のグラン・テスト地域圏文化局の局次長になっていた。
その前は文化省本庁で長年キャリアを積んでおり、行政・公務員総局に移動していた時期もあった。2013年から2015年にかけては、男女平等高等評議会にも在籍していた。
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https://courrier.jp/news/archives/187472/?ate_cookie=1578782597
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Source: trend情報