古くからサメの生息地として知られるソロモン諸島にあるカバチ海底火山で、変色した水の噴出がNASAの衛星画像で判明しました。
世界中の活火山の観測情報や記録を扱うGlobal Volcanism Programは、カバチ海底火山で複数の火山が噴火している可能性を示唆しています。
Submarine Eruption of Kavachi Volcano
https://earthobservatory.nasa.gov/images/149834/submarine-eruption-of-kavachi-volcano
Global Volcanism Program | Report on Kavachi (Solomon Islands) — 4 May-10 May 2022
https://volcano.si.edu/showreport.cfm?doi=GVP.WVAR20220504-255060
Undersea 'sharkcano' eruption captured in spectacular satellite images | Live Science
https://www.livescience.com/shark-volcano-satellite-photos
1939年に初めて噴火が記録されたカバチ海底火山はこれまでにも何度も噴火しており、直近だと2007年と2014年に大規模な噴火が観測されています。
記事作成時点では火山の山頂は海面下20メートル、山麓は水深1200メートルの海底にあると推定されています。
Global Volcanism Programによると、カバチ海底火山は2021年10月に噴火期に入り、2022年4月と5月で変色した水の噴出が認められたとのこと。以下はNASAの衛星・ランドサット9号に搭載されているOperational Land Imager-2(OLI-2)が2022年5月14日に撮影した画像。
赤枠で囲まれた部分に、変色した水が噴出している様子を確認できます。
このカバチ海底火山には、シュモクザメを含む2種類のサメが生息していることが確認され、さらに硫黄を栄養源とする微生物群も発見されていました。2016年に発表された論文は、「クレーター内にサメが生息している状況は、活火山である海底火山の生態と、大型海洋動物が存在しうる極限環境に関する新たな疑問を提起した」と述べています。
Source: GIGAZINE(ギガジン) 最新情報